英語で上手くコミニュケーション出来ない理由とは?

「英語でのスピーキングが苦手」
「英語でのコミニケーションが満足に出来ない」
「自分の意見を英語で上手く言えない」
「英語でのディスカッションが苦手」

など。

英語をある程度の期間 勉強した人TOEICが高得点の人などでも、この様な悩みを抱えている人は多くいます。

この原因は勿論 様々な理由が考えられますが、
この記事では

日本語の思考パターンのまま、英語を話そうとしている

ことが原因である可能性が高いことを解説したいです。


思考パターンとは?

Robert Kaplanという教授は、

言葉が違うと思考パターンも違う
という事を論文で提唱し、言語別思考パターンを下記の表で
分かりやすく提示しました。


日本語の思考パターン

Oriental(オリエンタル)と表記されているのが、
日本語の思考パターンを示した図です。

ぐるぐると渦を巻いています。
これは、日本人は何か意見や選択を求められた時、
両者の良い点、悪い点を挙げていき、じわじわと、
自分の意見・選択の方向に会話を導き、
相手に自分の考えを示唆するパターンを表しています。

例えば、
「田舎に住むのと、都会に住むのはどっちが良い?」
と訊かれた場合、
その話題に対して強い思い入れや特別な関心がない限り

両者の良い点悪い点のを考えて、
列挙するのではないでしょうか。

「田舎は静かで環境も良く、子育てには良いかもね」
「でも都会のほうが遊ぶ場所が多いし、面白い人と出会えそう」
「でも都会は人でゴミゴミして生活費も高くつくよね」

。。。。。。といった感じで展開し、

「まあ今は若いから都会が良いけど、歳取ったら田舎が良いかも」

という結論に至るのではないでしょうか。

これは極端な例ですが、
日本語での思考パターンは、直接的な結論を避ける傾向があるように見えます。

国土も狭く、歴史的にも異国文化との遭遇・融合が無かった日本は、
日々のコミニケーションを良好にする為、
直接的な発言や表現は避け、中立的な会話を好んだ、という文化的側面からの所説も聴いた事があるかもしれません。

「言わなくても分かる精神」とも、関係したことかもしれませんね。


英語の思考パターン

英語の思考パターンは表の1番 右の「English」と書いてある図です。
見ての通り

見ての通り、直線です。直球です。

意見や選択を求められた時、英語の思考パターンの人は、
自分の答えをまず発表します。
すぐ発表しないにしても、
自分の結論が出た状態で会話を展開します。

「田舎と都会、どっちに住みたい?」の質問の場合、
英語の人はまず自分の答えをだします。
そして、その答えに至った理由を述べていきます。

「何でも揃っていて便利だから都会かな」
と言ってから、
「レストランも沢山あるし、娯楽もあるからね」
「田舎だとリラックス出来るかもしれないけど、暇しちゃうかもね」
といった感じで自分の選択をサポートする理由を
展開するかもしれません。

または自分の選択を一発目に発表する時、
「何でも揃っていて便利だから都会かな。少なくとも若いうちはね」

と条件付で、答えを出すかもしれません。


この違いを認識した上で、何を改善できるか?

1.意志を表明する事を恐れない

日本語と英語の思考パターンの違いは、それぞれの言葉の語順にも反映されています。

英語の文では、「動詞」が文の頭の方に置かれるのに対し、日本語では動詞は文末に置かれます。

例えは、英語で「I believe ~」と言えば、「私は信じる」という意味になり、後に続く内容は「自分が信じる内容」になります。
しかし日本語では、「~を信じる」という語順になり、文末になるまで信じるのか信じないのか、何なのか分かりません。

英語では、意志を表明しないと文自体が構築できないような作りになっているとも言えます。

日本人にとって、はっきりと賛成反対、好き嫌いを言う事は相手に失礼と感じてしまいがちですが、英語を話す場合は、そこまで失礼にならないので、勇気をもって意思表明をしましょう。

2.結論を決めてから話す癖を付ける

前述の通り、日本語の思考パターンだとハッキリと自分の意見を明確にする事を避け、遠回りな表現や中立的な立場を保ちながらの会話を好みます。

なので、英語の思考パターンで話す練習、慣れる練習が必要です。
瞬時に自分の意見や選択を決める、
決めてから話を展開する事を心がける
必要があると思います。

日本語の思考パターンで英語を話そうとすると、
まとまりの無い発言になります。
英語は言語的にも回りくどい言い回しなどには適していないので、
ネイティブからすると

「で、結局、何が言いたいの?」

と思われる可能性があります。


思考と言語は密接に関係しています。
英語話者の思考パターンと、それを言語化するのに適した英語と言う言語は、
日本語のそれとは違う事を認識するだけでも、今後の英語でのコミュニケーションに対するアプローチを変えていくきっかけにもなると思います。